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お気に入りの十曲 [音楽]

2015年もあとわずかとなりました。
冬らしくない暖かな日が続いておりましたが、ここにきて真冬並みの寒波が襲来しています。
気温の差が大きくて、さすがに身に応えるなあと、何となく年を実感してしまいました。

職場近くにある公園は、小さな規模ではありますが、箱庭のようにきれいにまとまっていて、楓の紅葉もなかなか風情がありました。
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公孫樹の葉の敷き詰められた雰囲気も味わい深いものがあります。
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一歩踏み出せばJR中央線や新宿通り・外堀通り・首都高などの幹線に接するような位置にある公園なのですが、都心であってもこういう景色を眺められることはありがたい限りですね。

今年は、個人的に大変大きな変動のあった年になりました。
連れ合いの闘病と私自身の転職という二つだけでも、結構持ち重りのするような事案でしたし、その上、小さなことながら、私自身の内科初入院というのも、なかなかの破壊力を発揮したものです。

そんな2015年もあとわずかで終わり。
来年はどんな年になるのだろうね、などと連れ合いにふとつぶやいたら、

「何か楽しいことを考えましょう。例えば自分が美味しいと思うものを十個選ぶとか。あなたの場合だったら大好きな山とか音楽とか、いろいろあるでしょ。2015年の終わりを迎えた今時点のものでいいから考えれば、きっと面白いと思うわよ」

といい、えーと、私が美味しいと思うものはあれとあれと、などと楽しそうに指を数え始めました。

なるほど、これは面白いと、私も早速その妙案に乗っかった次第です。

そんなわけで、あくまでも今時点で頭に浮かんだ大好きな曲を十曲掲げてみました。
  1. J.S.バッハ:マタイ受難曲
  2. ブルックナー:交響曲第9番
  3. マーラー:交響曲第9番
  4. 武満徹:アステリズム
  5. ブラームス:クラリネット五重奏曲
  6. 三木稔:あだ
  7. ワーグナー:トリスタンとイゾルデ
  8. ヴェルディ:椿姫
  9. ラフマニノフ:晩禱
  10. ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」

ご承知の通り、特にクラシック音楽は演奏によって全く別物になりますので、本当はこれらの後にお気に入りの演奏を併せて記載すべきなのですが、今回は煩を嫌って曲名のみとします。
「今時点で」というところにexcuseがあり、とにかく浮かんだ順にそのままタイプし、10個になったところでやめた、というところですので、中途半端になっている点などについてはご容赦ください。

これらの曲は、折に触れて聴く機会が多かったり、特別な思い入れがあったりするものばかりで、例えば「マタイ受難曲」と「晩禱」については自分がステージで歌った経験があるというところが重要なポイントでもあります。
殊に「マタイ受難曲」は、合唱のみならず、65番のアリア「Mache dich, mein Herze rein」を舞台で歌った経験もありますから想いも格別です。
高校生の頃、この曲の全曲が聴きたくて、土木作業のアルバイトをして貯めたお金で4枚組LPレコードを買いました。涙を流しながら何度も繰り返し聴いたこの曲を、まさか自分で歌える機会が訪れようとは全く予想だにしていなかった。
それだけに、やはり真っ先に念頭に浮かんだのでした。

ブルックナーとマーラーの交響曲の中からそれぞれ第9番を選んだ理由は外でもありません。
これらの曲を折に触れて聴く機会が一番多いからです。
とりわけ悲しいことや辛いことがあったとき、これらの曲を聴くことによって、打ちひしがれて悔恨にまみれた魂がみるみる浄化されていくように感じました。
私にとって、正しく「救済の音楽」なのでありました。

武満さんの曲には他にもたくさん魅力的な作品がありますが、あの「クレッシェンド・アド・リビトゥーム」の強烈な印象が頭を離れません。
この曲を聴いていた観客が「どうか、神さま、あれを止めさせて下さい!」と叫んだ気持ちも、よくわかるような気がします。

ブラームスでも悩みました。
もう一つ、即座に頭に浮かんだのは交響曲第4番です。これも、高校生の時に聴いた印象が大変強く残っていて、最後まで悩みましたが、クラリネット五重奏曲には特別の思い入れもあり、やはりこちらを採りました。

三木先生の曲も、もうどれを選んでいいのか本当に迷います。
私自身がその演奏に何度もかかわってきたレクイエムを上げたい気持ちも大きかったのですが、それを抑え、むしろ、日本人が作り上げたオペラの底知れぬ深さと魅力を感じさせてくれた「あだ」を上げました。
三木先生の日本史オペラは、結局9連作となって世に送り出され、「一つの大河や富士山でなく、ヒマラヤ連峰を踏破するのだ」という先生の「気概」が見事に実を結んだのです。
「あだ」は私にとって、初めてその蒙を啓かせてくれた大切な試金石のような存在なのでもありました。

とはいいつつ、私はあまりオペラを積極的に聴く方ではありません。
それでも、「トリスタンとイゾルデ」「椿姫」は閑却するわけにはいかない存在です。音楽を聴くだけでも情景がありありと浮かんでくる稀有の作品だと個人的には思っています。

ベートーヴェンでもやはりちょっと悩みましたが、やはりパッと頭に浮かんだのは「英雄」でした。
この曲は、交響曲のみならず、その後の様々な管弦楽における表現の可能性を示した大きな分岐点となる作品だと思います。
ハイリゲンシュタットの遺書を書き残し自殺まで考えたのちに、このような画期的な曲を創造し得た精神力。正に脱帽ですね。

なんだかんだと書いていたら、音楽だけでいっぱいになってしまいました。

次は、大好きな山、ということで後日また記事にしてみたいと思います。

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