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伊豆、八丁池 [山登り]

都心に雪が降りました。
11月の初雪は1962年以来なのだそうです。54年ぶりとのことでした。
私の生まれ故郷では11月の降雪は当たり前のことでしたから、はあ、そんなものかというのが正直なところですが、考えてみれば、暦で上では冬ながら、11月はまだ秋の部類なのですね。
今年の8月以降、関東地方は晴天率の異常に低いお天気が続きましたが、極めつけがこの降雪なのでしょう。
酷いシーズンですね。

先週末、宮崎の山仲間が仕事の関係で上京し、ついでなのでどこか山に行きたい、可能であれば伊豆方面をお願いしたい、とのオファーを受けました。
伊豆の天城山に行ったのはもう30年以上も前のことで、私自身かなりのご無沙汰でありましたから、これをいい機会に出かけることとしました。
天城高原ゴルフ場からのピストンではあまりにも安易すぎるし、せっかく宮崎から来るのだから天城隧道や浄蓮の滝もご案内したい。
といわけで、八丁池に天幕を張る計画としました。
19日の土曜日、早朝に都内を出て、東名・新東名・伊豆縦貫自動車道などを経由して天城峠前の水生地駐車場に車をデポして八丁池にベースを張り、万三郎・万二郎岳を往復する、というものです。

ところがあいにく天気予報では19日のみ雨天。
それも、所によっては相当激しい降りになるようです。
伊豆半島の、それも天城方面はとりわけ雨脚が強くなるような予報で、「どうしたもんじゃろのう(古い)」とため息をつきました。
山仲間に確認すると、やはりできれば行ってみたいとのこと。
雨の予報の19日も、午後になれば雨脚も弱まる可能性が無きにしも非ずで、せっかくだから八丁池での幕営までは実行しようという結論に達しました。

19日の朝6時、雨の中を出発。
幸い高速道路は渋滞もなく、順調に湯ヶ島方面に進みます。
雨は間歇的に激しくなり、あまり早い時間に登り始めても辛いので、先に浄蓮の滝の見物をします。
時間が早いこともあって、駐車場はガラガラ。
混み合う観光スポットにもかかわらず、余裕で見物できました。
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道の駅「天城越え」で腹ごしらえをし、水生地下の駐車場に向かいます。
ここもガラガラです。
崩落に伴う旧道の工事で、水生地までの旧道は歩行者も通行止めとなっていて、天城峠経由で登ることとなります。

天城峠のバス停から登り始めます。
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これが有名な天城隧道。今でも現役です。
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登りには「上り御幸歩道」をとりました。
雨の降る中を黙々と登っていくと、ブナの巨木が霧の中に浮かんできます。
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ヒメシャラの巨木も圧倒的な迫力でした。
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それほど厳しい登りではありませんが、何しろ結構な雨の中、かつガスもかかっているので、久しぶりの重荷はかなり応えます。
かつ、地形的に尾根筋がはっきりしていないこともあって、踏み跡が定かではなくなり、しばしば行く先を探す羽目に陥りました。
遊歩道のつもりで歩くと、こうした悪天時は困惑するかもしれませんね。

ようやくの想いで展望台分岐にある手洗いに到着。
この手洗いは水洗で、非常に清潔な管理がなされていました。

そこから10分ほど下って、待望の八丁池に到着。

私たち以外には誰もいませんでした。
というより、天城隧道から先、ここまで誰にも会わなかった、というのが正解ですが。

早速、天幕を張り、それぞれの寝場所をこしらえてしばし休息(昼寝)。
16時過ぎから、晩飯(というより宴会ですね)の用意を始めます。

天城峠から八丁池までは水場はありません。
また八丁池にもないので、水は私が3リットル担ぎ上げました。
その他にワインとビール、そして食料と天幕一式を担いできたので、ちょっと腰に痛みが来てしまった次第です。
仲間は、期待通り宮崎の芋焼酎を持参してくれましたから、他に誰もいないその夜の八丁池では心置きなく宴会を楽しめました。

いつしか雨も上がり、真夜中には降るような満天の星と下限の月が輝いています。
心霊スポットとの噂もある八丁池が、その月明かりを映して実に幻想的でした。

翌朝は雲一つない晴天!
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時間さえあれば天城連山に行けるのですが、山仲間たちは今日の最終便で帰らなければならないため、無念ながらここから引き返します。

因みにこれがわれらのねぐら。
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空には下限の月が浮かんでいます。
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ところで八丁池の水はどんな感じかというと、こんなふうです。
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到底そのまま飲む気にはなりませんね。
どうしても必要になったら、コーヒーフィルターで濾して煮沸することで用いることもできそうですが、さすがにそこまでするのか、という感じです。

ここにも素晴らしいブナの巨木があります。
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楓の紅葉も真っ盛りでした。
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展望台からは富士山や南アルプスをはじめとする広闊な展望が広がります。
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池のほとりに、われらが仮住まいの姿もありました。

池の周りをゆっくりと楽しんでいると、ぼつぼつ登山者が登ってきます。

我々も神輿を上げることとし、下り御幸歩道に足を進めます。

お天気が良いこともあるのでしょうが、昨日とは打って変わって歩きやすい道が続きました。
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こちらもブナやヒメシャラの巨木がそこかしこに林立しています。
伊豆の山がこんなにブナなどの巨木に恵まれていたとは、恥ずかしながら以前訪れた時にはほとんど気づきもしませんでした。
こういう巨木に目が行くようになったのは、もしかするとある程度年を重ねたからなのかもしれません。
若い頃はとにかくがむしゃらに頂上を目指すという感じでしたから、ゆっくり周囲を見渡す余裕もなかったのでしょう。

紅葉も素晴らしい輝きです。
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林道に出ると広場となっていました。
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美しい紅葉を眺めながらしばし休憩。

あとは林道をぶらぶらと歩き下ります。
旧道に出ると、水生地方面は通行止め。
旧道を天城隧道まで戻ります。
これが緩い登りで、ちょっと応えましたね。

今日は素晴らしいお天気に恵まれたせいか、たくさんの登山者や観光客の姿がありました。
水生地下の駐車場も満杯。
雨の中の登りはきついものがあったものの、降るような星空と雲一つない晴天を私たちだけが楽しめたことに感謝しつつ、帰路につきました。
天城連山はまたの機会に取っておくので、その際にはまたよろしくという山仲間のオファーに嬉しく答えながら、羽田に向けて車を走らせたところです。


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