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「遭難女性が救助の警官にブチ切れ」 [山登り]

JCASTニュースに掲載され、Yahooニュースに転載されたことから、注目を集めた記事。

遭難女性が救助の警官にブチ切れ ブログで「何様なの?」「酷い対応」

JCASTニュースのURLは以下の通り。

遭難女性が救助の警官にブチ切れ ブログで「何様なの?」「酷い対応」

「遭難女性」のそもそものブログ記事はこちら。

御在所岳でまさかの遭難! 大変ご迷惑をおかけしましたm(__)m。しかし警察って何様?感謝していますが言わせてもらいたいことが!

人はその置かれた立場によって意識も感じ方も良識も異なりますから、この件については記事の紹介にとどめ、このことに対しての私個人のコメントは差し控えます。

以下は山登りに対する私の個人的な考え方ですから、どうぞその点についてはお汲み取りのほどをお願い申し上げます。

山登りは基本的に場数や経験がものをいうスポーツだと思います。
スポーツであるのにもかかわらずこれといった明確なルールがなく、ベテランもビギナーも同じフィールドで行動するという特徴もあります。
その場数や経験も、単にこれまで重ねてきた年月に比例するといったものではなく、極端なことを云えば、無雪期の一般ルートの縦走を何十年重ねてきても、山登りという全体的なレベルからすれば「初級者」の域を出ません。
高尾山や丹沢あたりから始めて、奥秩父・八ヶ岳・日本アルプスと無雪期の縦走登山をを重ねていき、沢登りから岩登りなどのバリエーションにおける技術をある程度習得し積雪期登山に踏み出していく、という地道な経験を積むことが、まずは山登りのあり方だと、私などは教えられてきましたし、場数や経験という意味では正にこの通りと思います。
地形図の読み方や天気図の書き方、観天望気、ザイルワーク、確保技術、アイゼンワーク、天幕などを含めた生活技術や食料の取り方、などなど、山登りに関して必要となるもろもろの技術はこうした息の長い経験によって身に付くものでもあるのでしょう。
先輩などから実地で教え込まれるものから、自宅の炬燵にあたってブーリン結びや8の字結びやマッシャー結びやプルージックやインクノットなどを何度も繰り返し自習する、などということまで、目標達成に向けてそれなりの地道な努力を重ねてきた山屋もかなりの数にのぼると思います。
食糧計画を立てたり国土地理院の25000分の1地形図に色を塗ったり書き込みをしたりとか、山へ出かける前の準備も、それなりに楽しいものでした。

一時、山の経験のほとんどない中高年の方の登山に関して、その危うさや軽率な行動などが批判の対象になっていました。
近年、山ガールとか山ボーイなどという呼び名とともに若者たちの山登りが盛んになってきています。
若い人たちが山に登るというのは、20年位前までは誠にお寒い限りでしたから結構なことだと思います。
しかし、時折山で出会う彼らの行動を見ていると、批判の対象となっていた中高年登山者以上に危ういものを感じます。
そこには、山の経験はもとより人生経験の浅さまで露呈されているからなのかもしれません。

今回のこの「騒動」の元となった方は、地図やコンパスを持参することもなくしかもコースを事前に検討しもしなかった。
地図を持参しなかった理由は「そもそも地図が読めないから」なのだそうです。

地図も読めずコンパスの使い方も知らない人、つまりは山の中にいて自分の現在いる地点すらも把握できない状況で山歩きをする。
ちょっと絶句してしまいました。

そういえば、同じJCASTニュースに次のような記事がありました。

救助隊員滑落死でも「楽しかったよ」 無謀登山遭難者のフェイスブック書き込みに非難轟々

恐ろしい世の中だと思います。

好むと好まざるとにかかわらず、私はこれからも基本的にはあまり登山客の押し寄せない山域を中心に山をうろつきたいとの想いを新たにしました。

山登りには、昔から言い習わされている俚諺があります。

「山の弁当と怪我は自分持ち」
タグ:山登り 遭難
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歩くのが早い人は高収入? [山登り]

梅雨が明けました。
とはいっても、首都圏では空梅雨で、その実感は今一つです。
どうやら今年も水不足の心配をせざるを得ないようですね。

夏の帰省計画が具体化し、昨年同様、私の実家(八ヶ岳山麓)から連れ合いの実家(会津)までロングドライブをすることになりそうです。
車は大変便利ではありますが、私はそれほど車の運転が好きな方ではないので、やはり長期間のドライブは応えます。
出来れば何とか渋滞だけは避けたいものですね。

さて、昨年、あと一歩というところで敗退してしまった沼尾沼
今年こそ達成せんものと意気込んでおりました。
先日購入したハンディGPSもあることですし、昨年の遡行で三沢の状況もある程度把握できているので、恐らく大丈夫でしょう。

会津についてからの予定の中に、その沼尾沼行きを入れていたところ、それを知った連れ合いが会津の実家に告げ口。
義妹からものすごい勢いて反対されてしまいました。
いわく、
  1. 昨年の山は木の実が豊作で小熊がたくさん生まれ、熊の絶対数が増加
  2. 小熊を守るために母熊が狂暴になっている
  3. 里山でもいたるところで熊の出没が確認されており、駆除が追い付かない
  4. 人間を恐れなくなっている

などなど、です。
この話を聞いて連れ合いも、「沼尾沼に行くというのなら会津には帰らない!」などと言い出す始末。
三沢遡行は限りなく困難になりつつあります。参りましたね(せっかくGPSを買ったのに)。

そんなわけで現在ちょっと悶々としつつありますが、説得できなければとりあえず別の山にでも行ってこようかなと考えている次第です。

ところで、何となく首をかしげる記事があったので紹介します。

歩くのが早い人はやはり高収入?
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 調査に参加した男女1万362人のうち、年収に関するアンケートに回答した1229人(年齢19~77歳)について、データを分析した。その結果、年収が高い人ほど平均歩行速度が速くなる傾向が見られた。
 年収100~200万円未満の人は平均歩行速度が時速2.52キロメートルだったが、平均年収とされる400~500万円未満の人は同2.69キロメートル、600~700万円未満の人は同2.95キロメートルとなり、収入が高くなるにつれて、歩くスピードも速くなっている。
 1000万円を超える高年収の人は、歩くスピードがさらに速く、同3.13キロメートル。高年収の人は平均年収の人のおよそ1.2倍速で歩いていることになる。
 有酸素運動となるウォーキングは「時速3キロ以上」とされており、年収の高い人は歩いている時でも「軽い運動」をしていると言えそうだ。

私などの感覚では、平地における時速2キロメートルから3キロメートルなどという歩行スピードは余りに遅すぎます。
急登で知られる丹沢塔ノ岳大倉尾根の登りでも時速2~3キロメートルは出そうな気がしますし、平地ではだいたい時速6キロメートルくらいは出るのではないでしょうか。
「有酸素運動となるウォーキングは『時速3キロ以上』」と書かれてありますが、ウォーキングでは7~8キロメートルは出ていると思います。
時速3キロメートルでは「軽い運動」にすらならないように感ずるのですが如何。
朝の通勤時でも、皆さん、結構なスピードで歩いていますし。

それともこの調査における「平均歩行速度」とは、信号待ちだとか電車待ちだとか止まっている時間も含んでいるということなのでしょうか?

いずれにしても私は全く高年収ではありませんから、もしかすると時速3キロメートルをかなり上回って歩いているような余裕のない私などは逆方向のバイアスがかかっているということかもしれませんね。

ハンディGPS「eTrex Touch 35J」を買いました。 [山登り]

暑い日が続きます。
九州では記録的な豪雨が襲い、山崩れや川の氾濫などの激甚的な被害が発生し、多くの方が亡くなられました。
テレビ画面に流れる朝倉市や日田市の惨状は、本当に目を覆うばかりです。
日田市は林業の盛んなところでもあり、山林の手入れもきちんとなされていたとのことですが、山全体の保水能力と広大な針葉樹の植林との関係性などはどうなのでしょう。
山の斜面が一体となって崩落している状況を見ると、植林地帯が必ずしも防災の役割は果たせないことを改めて感じた次第です。

それにしても、自然の猛威には空恐ろしいものを感じます。
「無慈悲」という言葉が一瞬頭をかすめました。
幸田露伴の「五重塔」には、荒れ狂う暴風雨の描写がありますが、正しくその「飛天夜叉王」の仕業ではないかと思われるくらいです。
無慈悲の斧の刃味の好さを彼等が胸に試みよ、惨酷の矛、瞋恚の剣の刃糞と彼等をなしくれよ、彼等が喉に氷を与へて苦寒に怖れ顫かしめよ、彼等が胆に針を与へて秘密の痛みに堪ざらしめよ、彼等が眼前に彼等が生したる多数の奢侈の子孫を殺して、玩物の念を嗟歎の灰の河に埋めよ

嬲らるゝだけ彼等を嬲れ、急に屠るな嬲り殺せ、活しながらに一枚一枚皮を剥ぎ取れ、肉を剥ぎとれ、彼等が心臓を鞠として蹴よ、枳棘をもて脊を鞭てよ、歎息の呼吸涙の水、動悸の血の音悲鳴の声、其等をすべて人間より取れ、残忍の外快楽なし、酷烈ならずば汝等疾く死ね、暴れよ進めよ、無法に住して放逸無慚無理無体に暴れ立て暴れ立て進め進め、神とも戦へ仏をも擲け、道理を壊つて壊りすてなば天下は我等がものなるぞと、

これだけの激甚災害となると、復旧にはかなりの期間がかかりましょう。
付近の山地には、豪雨による水がまだかなりの量残っているとのこと。
一日も早く治まってほしいと心より願う次第です。

前から欲しい欲しいと思っていたハンディGPS。
清水の舞台から飛び降りる覚悟で遂に購入してしまいました。


国土地理院の「日本詳細地形図2500/25000」がプリインストールされており、GPSのみならず電子コンパスや気圧計も搭載されているので、現在地確認の精度はかなり高そうな予感がします。

先週末の土曜日、試してみたくなって丹沢に出かけました。

場所はいつものお手軽トレーニングコースである大山南尾根。

秦野からヤビツ峠に向かうバスが満員ですが、蓑毛行きは毎度のことながらガラガラ。
有難いことですね。

それにしても暑さはかなりのもので、蓑毛越で着ていたTシャツを絞ったら大量の汗が滴り落ち地面を濡らす始末。
今のシャツは新素材なので、そんな状況でも着心地はよく助かります。

eTrexで現在地を確認すると、完全に一致しています。
予想以上の精度にびっくり。

浅間山を越えて尾根を辿っていくと、杉の植林伐採がかなり進んでいます。
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この尾根は、低山の割にはかなり鬱蒼とした雰囲気がありましたが、眺望もひらけて何だか不思議な感じがします。

大山古道に出て、例の不動明王を拝んでから高取山に登ります。
この尾根では、蓑毛から蓑毛越までと、この高取山の登りが、それなりに「登り」という感じですね。

高取山山頂でのeTrexの表示です。
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下山は聖峰を回りました。

木々の切れ目から望む秦野方面は、もう完全に夏の様相でした。
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このコース、山の中では迷うところなどほとんどありませんが、街中に出ると駅までの道のりが結構わかりにくくなります。
ハンディGPSはこういうところでも大活躍です。
「みちびき」にも対応するとのことですから、今後に期待すること大。
バッテリーは単三乾電池二本で、4時間くらいの連続使用であれば何ら問題はありません。
次の機会にバッテリーの限界くらいまで使ってみようかなと思っています。

昨年、中途で敗退した沼尾沼
これを使って、次回は何とか行きつきたいものですね。

それから歩いた軌跡データ(トラック)のPCとの連携についても勉強しなくてはなりません。
とりあえずカシミールとの連携を試してみるつもりです。

ところで、この大山南尾根。
丹沢方面では比較的すいている山域で、結構好みなのですが、トレランの人たちがたくさんいました。
確かに、迷うところもなく道も整備されているので恰好のコースなのでしょう。

また、高取山では、高齢者の方々がたくさん集まってこられました。
聴けば連日コースを変えてこの山に登る方もおられる由。

ボッカ訓練に使っていた30年位前とはずいぶん様相が変わりました。

三輪古墳群とザクロの花 [山登り]

もうすぐ入梅となる可能性がかなり高くなってきていますが、日曜日はまずまずのお天気となりました。
いつもの里山にウォーキングに行く際、連れ合いにも「三輪の古墳群を見に行こう」と声をかけましたところ、少し考えた末に今回は付き合ってくれることに。
一人で行くときには、ほとんど競歩に近い速歩で歩いているのですが、連れ合いと一緒の時には、彼女のペースに合わせて私はLSDにします。
これはこれで結構いい運動になるのでした。

さて、今回は懐中電灯を持参して、古墳の中を見てみることにします。
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最初の古墳はかなり広いもので奥行きもあり、ケータイのカメラではうまく写りません。
それでも正面壁面には他と違う模様があり、もしかすると何らかの絵などが描かれていたのかもしれません。

奥の古墳はより顕著に違いがありました。
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何れも天井部分に屋根構造を浮き彫りで表現した「家形横穴墓」であり、全国的にも珍しく都内ではここにしか見られないそうです。

連れ合いも、こんな遺跡がこんなに近くにあることに感嘆しておりました。

山道からゴルフ場に出て、車道を少し歩くと、何とザクロの花が咲いていました。
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こんなにたくさんのザクロの花を見るのは始めたなのでちょっと感動。

帰り道に例の野菜直売場に立ち寄って、トマト・ズッキーニ・大根・きゅうりなどを購入。
いつもは横目で眺めてスルーしているマクドナルドで、「割引券があるから」という連れ合いの提案により「マックシェイク」を飲み、プチ遠足気分を味わって帰宅したところです。

このところ、世の中では何だか不穏かつ薄汚い話が横行しているような気がしてなりません。

共謀罪に関する無理押し的なやり方を見ていると、そういう監視社会を作るために性急かつ拙速な行動をとる政権与党の思惑が心寒く感ぜられます。
その一方、森友問題や加計学園に関するやり取りでは、投げやりでいい加減で不誠実な対応に終始している。
まるで、日本国民は愚民の集まりなのだから我々(政権与党・官邸)の云う通りにしていればいいんだ、と云わんばかりのように思われます。

この世の中に「正義」あるのか!?
青臭い限りですが、そんなことをつい思ってしまいました。

中島敦の「弟子」の中に次の下りがあります。
大きな疑問一つがある。子供の時からの疑問なのだが、成人になっても老人になりかかってもいまだに納得できないことに変わりはない。それは誰もがいっこうに怪しもうとしない事柄だ。邪が栄えて正がしいたげられるという・ありきたりの事実についてである。
この事実にぶつかるごとに、子路は心からの悲憤を発しないではいられない。なぜだ?何故にそうなのだ?悪は一時栄えても結局はその酬いを受けると人は云う。なるほどそういう例もあるかもしれぬ。しかし、それも人間というものが結局は破滅に終わるという一般的な場合の一例なのではないか。善人が究極の勝利を得たなどという例(ためし)は、遠い昔は知らず、今の世ではほとんど聞いたことさえない。何故だ?何故だ?大きな子供・子路にとって、こればかりはいくら憤慨しても足りないのだ。彼は地団太を踏む思いで、天とは何だと考える。天は何を見ているのだ。そのような運命を作り上げるのが天なら、自分は天に反抗しないではいられない。天は人間と獣との間に区別を設けないと同じく、善と悪との間にも差別を立てないのか。正とか邪とかは畢竟人間の間だけの仮の取決に過ぎないのか?

嫌な云い方ですが、正とか邪とかに関しては、その地域・環境・人それぞれによって判断基準が異なります。
人を騙してても己の利益を確保すること。これはそれを正しいことだと信じてやっている人間にとっては正しく「正」なのでしょう。
騙されるやつが悪いのだ、という一見理不尽な嘯きも、彼らにとっては理(ことわり)以外の何物でもない。
そもそも、天だとか神にとって、人間どもが考えている正邪の決め事などなんら意味もないものなのでしょう。
そうだとすれば、それはあくまでも当の関係者同士の中で決着をつけるべきものなのかもしれません。

加計学園をめぐるやり取りの中で、いくつかのソースが存在していますが、私は特に次の記事に興味を持ちました。

文科省から“援護射撃” 前川氏vs安倍官邸は全面戦争突入
<加計学園>「獣医特区」は妥当? 農水省、需要減指摘

前川氏のこれまでの発言に関し、官邸側は根拠のない否定を繰り返した上、人格攻撃によって貶めようという、人を舐めきった対応に終始しています。
「そういう事実はない」と強弁するのであれば、それを裏付けるfactが必要ではないかと思うのですが如何?

一方、こういう記事もあります。

前川元次官をヒーロー扱いする人を論破する --- 八幡 和郎

この人は、これで「論破」したと思っているのか、私のような浅学菲才の輩には到底理解不能な「論理展開」でした。

正邪がいずれにあるのか。
それは、ことが感覚の問題になるほどに判定は困難で、恐らく正解はないのでしょう。
ただ、せめてそうしたことに関する説明においては、きちんと筋道を立てて論理的に展開して欲しいものですね。
その意味で私は、前川氏の論旨の方に軍配を上げたいと思います。

私はこのブログではこうしたことについてなるべく書くことを控えたいと思ってきました。

しかし、夏に向けて輝きを増してくる青空を見ていると、なんだか地上における薄汚い暗闘がその対極のようにあぶりだされてきているように感じてどうにも我慢ができず、自分の中の禁を犯して書いてしまったところです。
妄言乱文をお詫びします。

バラの花と三輪横穴古墳群の地図など [山登り]

まだ5月だというのに、気温が30度くらいまで上がる日が続いています。
こんな暑さの中ですが、そこかしこでバラの花を見かけ、それだけでもちょっと気持ちがなごみますね。
職場近くにある赤坂プリンスのクラシック・ハウスでも盛りで、良い香りを届けてくれています。
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先日、三輪横穴古墳群のことを書きましたが、手ごろなプチ・トレッキングコースとして楽しんでいます。
あの折には早々に住宅地へと降りてしまいましたが、もう一度登り返したらどうだろうかと、先に進んでみました。
国土地理院の形図をもとに大まかなコースを書いてみるとこんな感じです。
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距離的にはわずかなものですが、下草も生い茂っている鬱蒼とした樹林帯の中を歩くので、里山にしては歩き甲斐がありました。
ところどころで蜘蛛の巣に引っかかるのは閉口しましたが、何と云っても静かなのが魅力です。
寺家ふるさと村の付近はかなりの人出がありますが、この古墳群周辺の山道を歩く人は極めて稀で、休日の昼間であるのにもかかわらず出会った人は数人。
ゴルフコースの脇に飛び出し、漸く人の姿を見る、という感じでした。

自宅への帰り道では、いつもの野菜直売場によって、トマト・小松菜・蕪などを買いました。
どれも新鮮でおいしく、特にトマトは、スーパーなどに売っているものとは味も香りも全く違います。
こうした夏野菜は、やはり地のものが出回る季節に購入するのが一番ですね。

なお、三輪横穴古墳群を訪ねるのであれば、恐らく町田市側からアプローチするよりも、東急田園都市線の青葉台駅からバスで「寺家ふるさと村」に向かい、そこから歩いたほうがわかりやすく便利だと思います。

三輪横穴古墳群 [山登り]

寒暖の差が激しくなっています。
職場は5月からクールビズとなっていますので、ネクタイをしなくていいのは本当に助かりますね。

若葉の茂る清々しい気候となり、山歩きにはもってこいですが、土曜日が出勤である私は、こまごまとしたことを日曜日にすることが多く、なかなか山に出かけられません。
そのため、自宅近くにある里山に出かけることが多いと以前にもここで報告しましたが、先日、前から行ってみたかった町田市の横穴古墳群に足を延ばしてみたところです。
詳しいことは以下のサイトをご覧ください。

三輪・能ヶ谷の横穴墓群

私の自宅に近いのは三輪玉田谷戸横穴墓群で、いつものウォーキングコースである寺家ふるさと村を越えて山道に入ります。

山道を歩いていくと左に標識があり、フェンスに仕切られた横穴古墳が二つありました。
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懐中電灯などを持って来れば中の様子を見ることもできたのですが、残念。
町田市のサイトによると、6世紀末から7世紀にかけてつくられたと推定されるそうで、そんな頃からこのあたりにはそれなりの規模の集落があったということなのでしょう。
このあたりだけでも100基見つかっているというのですからすごいものです。

この緑山付近。
今回初めて足を踏み入れましたが、思った以上の山深さです。
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新緑の今の時期故になおのことそう感じさせるのかもしれません。

暫く山の中を歩いていくとテニスコートが見えて、そこまで階段で下ってこの遊歩道(山道)は終わりです。
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こちらから行くのはちょっとわかりずらそうですね。

やがて広大な住宅地に出て、その外側の道を回っていくと谷本川(鶴見川)に出ました。
川崎市下麻生地区ですね。
川沿いに歩きながら、ウォーキングの際にいつも立ち寄る農家の直売所で小松菜・きゅうり・トマトなどを買い求め、帰宅しました。

どうでもいいことかもしれませんが、横浜市・町田市・川崎市を(一部分ではありますが)歩いて回ったことになり、いつもよりも30分以上のオーバーランとなりました。
前々から気になっていた古墳群でしたので、それを確かめられたのももちろんよかったのですが、いつものウォーキングコースをはるかに凌駕する山っぽい道を歩けたことに満足しています。

春岳沢に行ってきました。 [山登り]

連休の関東地方は穏やかな晴天に恵まれ、連日、汗ばむほどの陽気です。
前の記事でも書きました通り私は暦通りの出勤ですので、長期の連続休暇は望むべくもなく、近隣の里山ウォークを楽しむくらいかなと考えていました。

しかし、それではあまりにもこの晴天がもったいなく、手ごろに出かけられる東丹沢の春岳沢を遡行しようと思い立ったわけです。
春岳沢を選んだ理由は、若い友人たちから「沢登り」などちょっとグレードの上がった山歩きをしたいというオファーがあり、それならあまり危険もなく、基本的にはザイルもいらない春岳沢がいいかなという下見ついでに、昨年購入して、街歩きなどでも使っているVソールスニーカーの登攀性能を確かめて見たかった、というところでした。

あまり早朝から焦って出かける必要もないので、8時前に自宅を出て、それでも秦野には9時過ぎに到着しました。便利ですね。
秦野から蓑毛行のバスに乗るのですが、驚いたことにヤビツ峠行きのバスの方が本数が多いようです。休日のこの時間だから、ということなのでしょうが、以前はヤビツ峠までのバスの本数が非常に少なかったので驚きました。何と臨時便も出ている模様です。
そんなわけで、ヤビツ峠行きのバスに乗り、蓑毛で下車しました。
他に下車した人はなく、こんなところでも「観光地」による客の集中化は進んでいるのでしょうね。

うららかな春の陽射しの中、春岳沢に沿って車道を登ります。
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やがて春岳沢を渡り、標識に従って髭僧の滝に向かいます。
右岸の踏み跡は「通行止め」になっていました。
度重なる台風や水害で踏み跡も荒れているのかもしれません。

髭僧の滝です。
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前回は直登しましたが、今回は右側のカンテを登ることにしました。
乾いていて快適に登れます。
ただ、上部は苔や灌木うるさく、最後の1ピッチは慎重に登った方がいいでしょう。
仮に初級者を連れてくる場合は、確保をした方がいいかもしれませんね。
おあつらえ向きに終了点にはちょっとした立木があり、ここでセルフビレイを取ることになります。

三条の滝です。
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かなりぬめっていて、ハイパーVソールではフリクションが全く効きません。
仕方がないので水流を浴びながら、ぬめりの少ない水線沿いを登りました。

今回、大失敗したのは、いつもは必ず携行するブラシ(柄付きたわし)を忘れてしまったこと。
こいつがあれば、あらかじめホールドのぬめりを落とすことができるのですが、やむを得ずクライミンググローブを使ってこすり落とします。
ブラシよりも手間はかかるうえ、勝手も良くありません。

そんなわけで、ここから先は携帯電話などを濡らしてもいけないため(水線沿いを登ると盛大に全身が濡れますから)ザックにしまいましたので、写真はあまり撮れませんでした。

水流に洗われたナメ滝。
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こういうところはばっちりフリクションが効き、快適です。

小滝が続きます。
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どの滝もぬめっているので、水線沿いを登ります。

こういう滝が現れると嬉しくなりますね。
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さて、沢が広がって、右側に堰堤を見、不定型な4つ俣になってくるあたりで、右の植林帯に逃げるトラバース道があったはず。
そう考えながら遡ってみましたが、いつしか水流も消え、周りは不安定なゴーロの斜面となりました。
以前遡行した折には、水源地の標識もトラバースの踏み跡もしっかり残っておりましたが、現在は跡形もなく流されているようです。
水流が消えてしまっている、ということはかなり上まで来ていることになり、木にしがみつきながら右側を遠望すると、ザレの向こうに崩れかかった仕事道の一部が見えました。
ちょっと不用意に動けば岩雪崩を起こしそうなザレを、木から木に移りながら慎重にトラバースし、やっとの思いで疎林に入り、仕事道まで恐る恐る下ります。
かなり荒れてはいますが、どうやらこれが前に確認した仕事道のようです。
確認のため沢の方に戻っていくと、昔の面影がありました。
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以前にあったテラスのような水源台地は完全に流されているようですね。

仕事道から大山裏参道に出るトラバース道。
以前の通りシカ止めの冊も二か所ありましたが、荒れている箇所が広がっているようです。
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この看板は記憶にありませんでした。
いずれにしても、普通の山歩きであれば、この道を採ることはお勧めできません。

ここまでは予想通り誰にも会いませんでしたが、裏参道に出ると、それなりに登山者もいます。
さすがに大型連休ですね。
ヘルメットを脱ぎ、靴下も履き替えて蓑毛までゆっくり下りました。

蓑毛発秦野駅北口行きのバスは、休日でもガラガラなことが多いのですが、それなりの乗客がいました。
山登りの恰好をしている人ばかりでしたから、やはり裏参道など、このあたりを歩く方も多くなってきているのでしょう。
爽やかな五月晴れの一日、新緑を眺めながらの山歩きは格別のものがありますから。

ところで、ハイパーVソールについて。
昨年の沼尾沼を皮切りに、街歩き(雨天を含む)やウォーキングなどでも使い、いろいろと試してきましたが、滝登りを主体とする沢歩きでどの程度の信頼性があるのか、改めて検証しようと考えていました。
春岳沢は、小規模ながらも様々な形状の滝が連続し、場所によっては乾いた岩の登攀や泥壁、灌木帯などの登下降も試せるのでうってつけと思ったのです。
ぬめった滝でのフリクションはかなり悪く、やはりフェルトソールよりも実感としては滑る感覚があります。
ただし、ぬめりが多少なりとも水流などによって流されていれば、(ぬめりが残っていても)かなりフリクションは効きます。
通常の濡れた岩や石などではほとんどすべることはありませんし、乾いた岩の登攀も快適です。草付でも安定したスタンスであれば大丈夫です。
泥壁でも問題なく使えると思います。
記事の中でも書きましたが、ブラシ(柄付きたわしなど)を持参し、スタンスのぬめりを落とせばハイパーVソールの性能は十分に発揮できることでしょう。
何よりも、家を出てから帰宅するまで、少なくとも靴を履き替える必要がないのがありがたいところです。
泥汚れなども、ブラシでこすればすぐに落ちますので、手入れも簡単。
何よりも安価であることがポイントですね。

さて、今回の沢登り。
以前の楽勝だった感覚から舐めてかかり、ツメでの思わぬ彷徨などを呼び込んでしまいました。
木を渡ったりした折に、左手の親指の爪を剥いでしまいました。
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幸いにしてその時には出血を見ませんでしたのでよかったのですが、ツメの地形を見極めて安全地帯に逃げるための判断が遅れたりと、山の勘がだいぶ鈍ってきていることを実感しました。
滝を登っている間にだいぶ感覚は取り戻してきましたが、出だしのカンテで少々まごついたのも、つまりはクライミングが相当下手くそになっていることの証左です。
改めて真面目に山に向き合わなければという想いを強くしました。

因みに左手親指の怪我ですが、ガレ場のトラバースとか、木渡りなどの時にはドーパミンやアドレナリンが盛大に分泌されていたからなのでしょう、ほとんど痛みを感じませんでした。
家に帰りついてテープで固定すると急に痛みを感じ始め、茶碗を持つときにも不便を感ずるなど、何とも情けない仕儀となりました。
今朝、出勤するためにワイシャツを着たのですが、ボタンをはめるのも痛くて一苦労。
舌打ちをしながら、さて家を出ようとしたらワイシャツのお腹のあたりに小さな血痕が。あれれと親指を見たら出血していました。
またまた舌打ちをしつつ、今度は絆創膏に貼り換えた次第です。
出がけの慌ただしいときになんてことだという腹立ちもありましたが、まあ、溜まった血が出てくれるのであれば快復も早いことでしょう。
指の怪我はどの指であってもそれなりの支障が出ます。殊に親指は影響が大きいので注意が必要ですね。

高隅山(鹿児島県・垂水市)に登ってきました。 [山登り]

このところこのブログの更新をずっとサボっており、内心忸怩たるものがありました。
年度が替わってそれなりに慌ただしく、そうした日常にかまけて、なんというか文章をまとめきる余力がなかったのです。
それでもようやく「山登り」のイベントを作ることができましたので、久しぶりにアップしたいと思います。

九州の山仲間に前々からお付き合いをお願いしていた高隅山にようやく登ることができました。
高隅山は大隅半島の中央部に位置する山脈の総称で、最高峰は標高1236m超の大篦柄岳(おおのがらだけ)です。
高隅山系は、このほかに小篦柄岳・妻岳・御岳・二子岳・横岳など1000mを超える山々で構成されており、この標高は鹿児島県の中でも貴重なものと思われます。
20年近く前に、私は熊本に単身赴任をしておりましたが、その折にこの山脈のことを初めて知り、ずっと憧れていたのでした。
それがやっと叶った!
「熊本に赴任していた時に登ればよかったのに」ということもありますが、熊本から車を使ってここまでくるのは当時ではかなり大変で、東九州自動車道ももちろんありませんでしたし、宿泊施設も少なく、アプローチも長くなりそうだったので、躊躇している間に機会を失ってしまったわけです。
それに当時、ご一緒していただいた山の先輩方が宮崎登攀倶楽部に所属しておられたこともあり、比叡山や鉾岳や大崩山や桑原山の花崗岩大スラブ登攀に血道を上げておりましたから、休日はもっぱらクライミングに費やしていた、という事情もありました。
その後も気にはなりつつも、先にあげた事情などから単独でレンタカーを借りてここまでくる気力がなかなか湧かず、今日まで荏苒と時を過ごしてしまったのでした。

そんな中、昨年、伊豆の天城山にご案内した九州の山仲間から、高隅山のアプローチに便利なコテージがあるとお聞きし、この山域に登る計画がにわかに具体性を帯びてきます。
それは、「財宝グループ」が運営する「猿ヶ城渓谷森の駅たるみず」で、何と、一泊二食それも黒豚しゃぶしゃぶの食べ放題(飲み放題付き)で一人7500円という、とてつもないリーズナブルな価格!
みんながその気になっている今が一番だということで、早速、計画を具体化したのでした。

私は土曜日が輪番出勤に当たっているため、私の都合に皆さんが合わせてくれ、22日に現地入りし23日に登って24日に帰宅するというスケジュールです。

前日まで鹿児島地方は雨模様でしたが、土曜日にはお天気も回復し、日曜日も快適な晴天に恵まれました。

猿ヶ城渓谷から大野原登山口に出て大篦柄岳に登るのがベースとなる宿泊地から考えて最適なのですけれども、このルートは度重なる水害で壊滅的な被害を受け、使用できません。
従って、国道220号線で垂水市役所から県道71号線に入り、垂桜地区から大野原林道を行くことになります。
県道を走ると、高隅山登山口と書かれた標識があり、その後も要所要所にあって迷わずに大野原林道を走ることができます。
林道は途中から非舗装になりますが、普通車でも慎重に走れば大丈夫でしょう。
古い小屋を左に見ると、わずかで大野原登山口に到着します。
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身支度を整えて登り始めます。
私はいつもの通り、足回りは地下足袋でザックはRIPENです。

木立の中の緩やかな登山道をゆっくり登ります。
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左側に特徴的な七岳が望まれ、木立が切れると桜島が見えてきました。
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途中の道標では七岳方面が×印になっています。
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左側がすっぱりと切れ落ちた斜面の先に山桜が咲いています。
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登りは徐々に急登となり、足元も滑りやすくなりますが、稜線に達すると穏やかな尾根となります。
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馬酔木やツバキの木々が生い茂り、さすがに南国の山だなと思わせられました。

杖捨祠。
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どういう謂れがあるのでしょうか?
ここまでは杖を突いて登ってきたが、ここから先はいらない、ということなのか、この先は杖が邪魔になる、ということなのか。

やがて九合目を過ぎると、僅かの登りで大篦柄岳に到着。
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素晴らしい眺望が広がります。

妻岳の鋭鋒と勇壮な御岳です。
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最初の目的ではこの二つの山も登る予定でしたが、ご同行頂いたメンバーのおひとりがちょっと体調を崩されたのでペースを落としたこともあり、今回は残念ながら見送りです。
「わざわざ横浜からきてくれたのに申し訳ない」といわれてしまいましたが、私ももうガツガツとピークを稼ぐ山登りからは脱却しておりますので、妻岳・御岳・二子岳・横岳は次の機会に取っておくことにしましょう。

ここからの眺めで圧倒されるのは、何と云っても桜島!
桜島をパックに記念写真を撮りあいます。
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ここで昼食をとり、スマン峠に下ります。
馬酔木の花が咲いていました。
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さらに、鮮やかなツバキの花に出会い、思わず手に取ってパチリ。
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ところどころに咲いている山桜を眺めつつゆっくり降りていくと、ベンチのあるスマン峠に到着しました。
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ここからスマン峠登山口までかなりの急坂を下ります。足元の悪い個所や滑りやすいところもありますが道は明瞭で迷うことはありません。
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スマン峠登山口に着きました。
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スマン峠登山口から林道を4kmほど歩くと、大野原登山口に至ります。
小一時間ぶらぶらと歩けばいいや、とすっかり油断しきって歩き始めました。

林道から見上げる大篦柄岳の立派な山容に感嘆の声を上げながら歩きます。
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タラノメもたくさんありました。誰もとらないのかと不思議に思いましたが。
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突然、林道が山崩れで崩壊した個所に出くわしました。
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慎重に崩れた木々や岩などを乗り越えます。

そう、この林道歩きこそ、本日の山行のハイライトでした。

地形図で沢を横切っている地点は、ほぼ間違いなく(規模の大小はあるものの)こういう形で寸断されています。
これを乗り越えるだけで非常なアルバイトとなり、場所によっては非常に危険です。
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これなどは、岩に抱きつくような形で残された橋梁をトラバースするのですが、下手をすると2~30mほど落下する可能性があり、滑落すればただでは済みそうにありません。
高所恐怖症の人にはお勧めできませんね。
幸い岩は花崗岩ですから、ちょっとしたホールドでもフリクションが利きます。
足場さえしっかり見て確保すれば大丈夫。
でも、足場を見るということは、その下の奈落を見ることにつながるので、やっぱり躊躇する人もいることでしょう。

そして、あともう少しで大野原登山口というところにあった崩壊では、崩落したデブリを高巻いての渡渉を強いられました。
私は地下足袋なので何ら問題はないのですが、山靴のメンバーは残念な表情で、靴を濡らして渡ってきました。

垂水市が公開している「高隅登山マップ」では、このスマン峠登山口と大野原登山口の間の林道が通行できるかのような表示となっており、25000分の1地形図でも、当然、道路がある標記となっています。
地形図の方にはそもそも間違いが結構あることをたいていの山屋ならわかっていることでしょうが、市で発行しているマップの道がこんな形で崩壊しているとは思いもしませんでした。

我々は最初からこの林道を歩くつもりだったのであまり問題はなかった(通過にはひやひやしましたが)のですが、仮にそれぞれの登山口に車を置いて効率的に登ろうなどと思って入山したりすれば、この状況を見て愕然とするのではないでしょうか。

この山域に入る前に、ネットにアップされているいくつかの記事を参考にしましたが、この林道崩壊に関する記述については迂闊にも見落としました。
猿ヶ城からの登山道も、刀剣山に登る初手の吊り橋が落ちていてそこから通行止めになっておりましたが、現地のガイド表示にもそれが反映されておらず、あたかもそのまま滝観見物に行けそうになっておりました。
こういう点はもう少し慎重に更新・チェックをしてほしいと思います。

素晴らしい山々だけに、最後に少しだけ苦言を呈させていただきました。

さて、それでも猿ヶ城渓谷はなかなか見ごたえがあります。
水もきれいで、花崗岩の巨岩が転々としており、ボルダリングなどをするのも一興でしょう。
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帰り道、道の駅「たるみず」に立ち寄って昼食をとりつつ、近くにある埋没鳥居を見てきました。
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1914年1月に起きた桜島大噴火により、その火山灰で付近の集落は埋没。
その後、この鳥居も現在の1m余まで掘り起こされました。
ご覧のとおり、その衝撃で左右がずれてしまっていますが、それでも離れずにいたことから、夫婦円満・縁結びの神、ということで今でも詣でる人がたくさんおられるそうです。

このすぐ下にある展望台からの桜島の姿も見事なものでした。
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多少慌ただしい旅ではありましたが、お天気にも恵まれ、久しぶりにちょっと緊張もさせられる楽しい山旅となりました。
九州の山仲間に、改めて大感謝です。

那須高原での雪崩事故 [山登り]

昨日・今日と、やっとこの時期らしい春めいたお天気となりました。
全国に先駆けて桜の開花宣言を行った東京ですが、その後に襲来した寒波でほとんどの花の開花はお預け。
それが、この陽気でようやく咲き始めています。
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ちょっとぼけてしまいましたが、雰囲気くらいは伝わるでしょうか。
週末の土曜日は冷たい雨のお天気となる予報ですが、今週から来週にかけて各地でお花見の宴が催されることでしょう。

ところで、27日の朝に出来した那須高原での雪崩遭難事故。
誠に衝撃的でした。

「雪崩だっ、伏せろ」…教員叫び足元の雪動く
27日朝、講習会に参加していた高校生らが雪崩に巻き込まれ、死傷者48人にのぼった栃木県那須町湯本の「那須温泉ファミリースキー場」の事故。「雪崩だっ、伏せろ」。引率の教員が叫んだ時には足元の雪がスピードを上げて滑り出し、雪の塊が生徒らを襲った。

栃木県那須町湯本の町営「那須温泉ファミリースキー場」で27日午前、雪崩が発生し、登山講習会に参加していた同県内の7高校の登山部員と引率教員の計48人が巻き込まれた。
県警などによると、県立大田原高校の男子生徒7人と男性教諭1人の計8人の死亡が確認された。死因は圧死や外傷性窒息だった。このほか、生徒33人と教員7人の計40人がけがをした。当時は大雪、なだれ注意報が発令中で、県警は業務上過失致死傷容疑を視野に、講習会の主催者側から事情を聞く方針。

亡くなった生徒はいずれも16~7歳、教員は29歳とのことでした。
未来に向けた無限の可能性を有し、これから大きく羽ばたくはずであった人生が突然に閉じられてしまった。
遺族の方々の悲嘆のほどは忖度してあまりあります。
山の事故は本当に悲しい。
元気な姿で送り出した家族が物言わぬ変わり果てた姿で戻ってくる。
私もそういう情景を何度か目にしましたが、世の中にこれほどいたたまれない瞬間があろうかと愁嘆にくれました。
ましてや今回の事故は前途洋々たる高校生の身に出来したもの。
一夜のうちに天幕が埋まるほどの積雪がありながら、何故にラッセル訓練などを行おうとしたのか。
引率・指導をしていた教員からの指示であれば、部員としては従わざるを得なかったことでしょう。
それ故にどうしても疑問が残ります。
それから、雪崩が起こった時に「伏せろ」と教員が叫んだとのことですが、この人は実際に雪崩の起きた際の対処方法を知っていたのでしょうか。
私は幸いにして一度も雪崩に直接遭遇したことはありません(遠方から眺めたことは何度もありますが)。
ですから実地で体験したわけではないのですけれども、実際に体験した山の先輩たちは口々に「とにかく全速力で逃げる!」のが肝心だと言っておりました。
不幸にして追いつかれたら、とにかくもがいて泳いで雪崩の流れの表面に向かうように体をコントロールし、雪が覆いかぶさってきたら、鼻と口を手で覆って呼吸スペースを確保するしかない、と。
それよりもなによりも、雪崩が起きそうな天候や雪の状態の時には絶対にそうした場所に近づかないのが鉄則。
雪の斜面を登るときには、ピッケルなどで雪の断層検査をきちんと行うなどリスクを最小限にする対応を欠かしてはならない、と、それこそ口が酸っぱくなるほど云われたものです。

雪崩が起こりそうな場所は事前に把握して対策を採る、などということをしたり顔で語る人もいたりしますが、斜面に雪が積もればどんな場所でも雪崩は起こる危険性があるのです。
以前に雪崩が起きた場所だから注意する、などというのは、裏返せば、これまで雪崩が起きたという話を聞いていない場所は大丈夫だと高を括ってしまうことに繋がりかねません。
冬山に限らず、山は基本的にすべてが危険地帯だということを前提に行動すべきであり、油断は一番のリスクといえましょう。

報道などからすると、引率・指導に当たった教員は、地元でも大変よく知られた「ベテラン」とのこと。
この方々の山歴などは特に明らかにされていないので何ともわからないのですが、何を以てベテランとされていたのかやはり疑問が残ります。

山の事故は基本的に自己責任というのが原則です。
しかし、山の経験の浅い初級者を引率したりガイドしたりする場合には、そのリーダーや引率者には一定の責任があるのではないでしょうか。
ましてや今回は、いくら山岳の強豪校とはいえ年端もいかない高校生を対象としているのです。
暖かな日が続いたあとのどか雪という最悪の条件をおしてまでラッセル訓練を強行した理由が那辺にあるのか、こうした痛ましい事故を防ぐためにも、そうした点も含めて明らかにする必要があるのではないでしょうか。
タグ: 那須 雪崩

活を入れる(2017年版) [山登り]

「活を入れる(2017年版)」
これは、去年に引き続き、年末年始でだらけ切った体を覚醒させるために行った山行です。
昨年は丹沢の三ノ塔尾根を登りましたが、本年は久しぶりに大倉尾根から塔ノ岳に登ってみようと思った次第です。

大倉尾根は、塔ノ岳に登る最短ルートであるとともに、標高差1200m余りを一気に登ることからトレーニングの一環としても有名ですね。
ただ、何といっても有名なルートですから、休日に登ると大変なことになります。
そんなわけで、お正月三が日明けの4日、出かけることにしました。

連れ合いは仕事ですので、朝ご飯の支度をし、お昼のお弁当を作って家を出たのは8時30分頃と、この時期の山登りとしては許しがたい遅立ちです。
それでも、小田急の渋沢駅には10時には到着。
反対方向の電車ですから、ゆっくり坐れて快適でした。
大倉行きのバス。
平日のこんな時間だというのに、山の格好をした乗客がかなり乗っています。
空いていると高を括っていたのですが、皮算用に終わりそうな気配がします。

大倉バス停には、やはりそれなりの登山者がいました。
間違いなく人が少ないはずの三ノ塔にしようかとも一瞬思いましたが、やはり初志貫徹することにします。

身支度を整えて大倉を出発したのは10時40分過ぎでした。

最初はさほどの登りでもありませんから、それなりに良いペースで登っていきます。
先行する人たちを何人か追い越し、見晴らし茶屋を越える頃から傾斜も少しずつ強まってきます。
雪は全く見当たりません。
堀山の家を越えると登りはさらにきつくなり、大倉尾根特有の延々と続く階段登りとなります。
駒留小屋を過ぎ、さらに頑張って花立に着きました。
12時30分です。やはり雪は全く見当たりません。
標高差にして1000m余りですから、ここまでで二時間を切れたのはまずまずというところでしょう。
一気に塔ノ岳山頂を目指そうとも思ったのですが、朝ご飯を済ませたのが7時前でしたので多少シャリばて気味となっており、ここで弁当とします。

ゆっくり休んで、塔ノ岳をめざします。
金冷やしの付近では多少の降雪が見られました。
30分ほどで山頂に到着。
多少霞み気味でしたが、富士山もきれいに見えていました。
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丹沢主稜方面もきれいに見えています。
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蛭が岳辺りには雪がありそうですね。

尊仏山荘です。
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大山や三ノ塔方面です。
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平日というのに、塔ノ岳山頂は結構なにぎわいです。
風もそれほど強くなく穏やかなお天気ということで、登りにきた人もきっと多いのでしょう。

眺望を楽しんだ後、往路を戻りました。
大倉のバス停には15時くらいに到着。
活を入れるには手頃な行程となりました。

大倉尾根には、トレーニング目的で以前は随分通ったものでした。
10年以上前くらいには、一日に二往復などということもやったのですが、二往復すると標高差で2500mを稼げることになり、それを10時間足らずでできるという首都圏近郊では手軽な鍛錬コースであったというわけです。
しかし、さすがに還暦を過ぎての連続二往復は結構ハードルが高く、今回は時間的にももちろん無理がありましたが、大倉に降りてきた段階でもう一度登り返す気力は全くありませんでした(^^;

それにしても、大倉尾根と塔ノ岳が、平日にもかかわらずこんなに人出があるとは思ってもみませんでした。
久しぶりの大倉尾根ではありましたが、もうこのコースを登って塔ノ岳にいくことはないと思います。
丹沢でもコースを選べばまだまだ静かな山行を楽しめるわけですし、人混みを見るために山に登ることもあるまいと、今回しみじみ思い知った次第です。