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新米の季節 [日記]

sarusuberi1026.jpg予報通り、すっきりとした晴天の冷え込んだ朝になりました。
九州でも、吐く息が白くなったということで、冬の足音は着実に迫ってきているようです。
それでも日中は陽射がたっぷりで、風さえなければ温もりを感じさせる爽やかな天気でした。
百日紅の花はまだ咲いています。
あとどのくらい咲いていてくれるのでしょうか。

さて、秋といえば、真っ先に「実りの秋」という言葉が浮かぶ食いしん坊の私ですが、先日、会津に帰省した折、今年の新米を確保して帰宅しました。
福島県産のコシヒカリは、もともと品質の良さで知られておりましたが、今年の出来も大変良好で、毎日、新米の甘い香りと味を楽しんでいるところです。
私は、ダイエットを意識してからはなるべく弁当を持っていくことにしていますので、新米になってお昼に弁当箱を開けるのも楽しみになってきました。
ご飯自体が美味しいと、おかずはそれこそ梅干しや塩鮭で十分ですし、朝食のおかずを作る傍ら卵焼きを焼いたりすれば、それほどの手間はかかりません。
サラダなどは朝食の余りを持っていくのが基本です。夕食の残りのおかずももちろん有効利用。
手抜きといわれれば返す言葉もありませんが、まあ、自分で食べるのですから特に問題はありませんよね。

今年の新米、予備検査で二本松産のおコメから国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)と同レベルのセシウムが検出され、稲作農家に大打撃を与えましたが、その後の全量を対象とした本検査においてセシウムの検出はなく、無事出荷の運びとなりました。
これできっと農家は胸をなでおろしたことだろう、と思っていましたが、地元ではそんなに楽観的な見方はしていません。
もちろん検出されなかったことに安堵はしていますが、予備検査で出ている事実が与える影響は非常に大きく、恐らく首都圏など県外の個人消費者が福島県産のお米を購入することはないだろうと語っていました。
予備検査でセシウムなどが検出された米は県が全て買い上げて廃棄処分をしているので、本検査の結果が不検出となったのは当たり前の結果なのでしょうが、それでも「福島県産」と聞いただけで「絶対に食べない」という判断をされる方がおられるのは至極当然のことと思います。
(身内も含めて)稲作農家の方々は、いわゆる「産地偽装」などとんでもなく馬鹿げた話だと考えていますが、問題なのは中間に入る米問屋などの流通業者。
彼らが「福島県産では売れない」と考え産地偽装をする可能性があるのではないか、それが何らかの形で発覚した時、そのとばっちりを受けるのは自分たち稲作農家になってしまう、それが恐ろしい、そんなふうに心配しておりました。

福島第一原発の事故以来、私たちは目に見えない「放射能」の恐怖に怯える生活を余儀なくされています。
福島県に近い北関東はもちろん、埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・静岡県などでもホットスポットが確認されており、神奈川や静岡のお茶、千葉の米などからも放射性セシウムなどが検出されたという事実は、正に心胆を寒からしめるものでありましょう。
しかも、放射能の人体への影響がどのようなものであるのか、今一つ明確に分かっていないのも不安感を助長させる一因になっています。
先般の世田谷におけるラジウム226騒ぎをみると、ますますその疑念が強まってきてしまいます。

米の話に戻せば、全量検査をしていない地域の米は、それゆえに絶対に大丈夫だというお墨付きは与えられていないという見方もできますし、全量検査をして検出されなかった福島県産の米にしても、果たしてその検査結果をどこまで信用できるのか、ということだって言えましょう。
「全量検査で不検出だったのだからこれほど安心なことはない」と考える人もいれば、「信用できない。福島県産の米は絶対に食べない」とする人がいても全くおかしくはありません。畢竟、食する人の判断、ということになってしまうのでしょうから。

しかし、あの福島第一原発の事故さえなければ、このような混乱は生じなかったわけで、その意味でも誠に以てひどい話であるとつくづく思います。

一方、外食産業などでは、これを機に福島県産のコシヒカリを安く仕入れ、「国産コシヒカリ」としてメニューを飾ることができる、と目論んでいる例もあるそうです。別に産地を明記しなければ良いだけなのですから、全量検査の結果がシロであったことは大いに喜ばしいことだと感じているのかもしれませんが、何とも複雑な想いです。

いずれにしても我が家では、ずっと親しんできた会津産コシヒカリの新米を今年も味わうことができて大変嬉しく思ってはいるのですが。

閑話休題

小説家の北杜夫さんが亡くなりました。享年84歳。
先日、「秋の桜の花と読書」で、「幽霊」を取り上げたばかりでしたから、さすがにショックです。
昨日は、丸谷才一さんが文化勲章を受章し、86歳というご高齢にもかかわらず矍鑠として相変わらずウィットに富んだ感想を述べられていた姿に感動し、同じく稀代の美文家でもある北さんのことをふと考えたりしたものでした。
今年の初め、車いす姿ながらもお元気で、トークイベントなどに出席しておられたことから、やはり返す返すも残念でなりません。

初めて読んだ「どくとるマンボウ航海記」から「幽霊」「夜と霧の隅で」「楡家の人々」へと読み進み、すっかりファンになっておりましたが、そんな中でも、カラコルムのディラン峰遠征をテーマにした「白きたおやかな峰」は思い出深い作品でした。

84歳。ご高齢を鑑みればこれもいたしかたないことなのかもしれません。
心よりご冥福をお祈り申し上げる次第です。

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コメント 6

hirochiki

明日の朝は、今朝よりもさらに冷え込むようですね。
私の会社でも、風邪を引き始めた方が何人かいらっしゃいます。
今年も会津産のコシヒカリを美味しくいただくことができて、本当に良かったですね。
福島第一原発の事故以来、私は何を信じたらいいのかわからないというのが正直な気持ちです。。。
北杜夫さんのことは、私もつい先ほどphirochikiから聞いたばかりです。
私の中では、北杜夫さんはほのぼのとしたイメージがあります。
心からご冥福をお祈りいたします。
by hirochiki (2011-10-26 20:55) 

夏炉冬扇

こんばんは。
北杜夫逝去して、茂吉のもとへ。南無阿弥陀仏。
by 夏炉冬扇 (2011-10-26 21:34) 

伊閣蝶

hirochikiさん、こんにちは。
今日も引き続き気温は低いのですが、風がない分、少し暖かくなっているようです。
福島原発事故以来、何を信じていいのかわからない、というのは私もまったく同感です。
あまり気にしても仕方がない、という一種の「解離」みたいな心境になってしまい困ったものです。

北杜夫さん、本当に残念でした。
あのすばらしいユーモアのセンスは、北さん独自の世界でありましょう。
安らかにお眠り下さいと、心より願うものです。

by 伊閣蝶 (2011-10-27 12:08) 

伊閣蝶

夏炉冬扇さん、こんにちは。
今頃はきっと、お父様の茂吉さんやお兄様の茂太さんと、文学談義や精神医学談義をなさっておられることでしょうね。
by 伊閣蝶 (2011-10-27 12:11) 

Cecilia

実家から昨日お米(コシヒカリ)が届きました。
ありがたくいただいています。
北杜夫さん、読んだことがないのですがこれから読んでみたいと思います。
ご冥福をお祈りいたします。
by Cecilia (2011-10-28 08:27) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、おはようございます。
ご実家からコシヒカリが届いたとのこと。
ことしの出来はかなり良いとのことですから、美味しく召し上がられていることと存じます。
北杜夫さん、機会がございましたら是非ともご一読ください。
「どくとるマンボウ航海記」などは抱腹絶倒ものですよ。
by 伊閣蝶 (2011-10-28 09:38) 

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