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修験業山(1093.8m)登山始末記 [山登り]

今日は曇空となりました。
今週は、仕事関係の夜の会合が立て続けにあって、毎晩飲み会になってしまいました。
体力的にもきついのはもちろん、今のご時世、交際費の支給など及びもつかないことですから、単身赴任の身の懐を直撃し、経済状況的にも誠に厳しいものがあります。
しかし、こうした機会は大切なものですし、お金には換えられない人のつながりができますので、得られるものは大変大きなものがあって、その意味ではそうした機会を与えられていることに感謝しなければならないと思ってはいますが。

そんな状況でしたから、土曜日はゆっくり休もうかと最初は考えていました。
前日の金曜日も飲み会だったわけですし、早朝は体にアルコールも残っておりますから。
しかし、雲は多めながらまずまずのお天気となり、朝、洗濯をしてそれを干しているうちに、やはり山に行きたくなってしまいました。
そこで少々遅めでしたが、前々から行ってみたいと思っていた、津市美杉の修験業山と栗の木岳に出かけることにしたのです。

家を出たのは11時過ぎ。これは山に行くのには非常識な時刻ではありますが、ガイドブックによれば中級の山で、コースタイムも5時間とのこと。
このガイドブックのコースタイムは相当に甘いし、今の時期、日没は18時過ぎということもあり、十分に勝算あり、と踏んだのでした。
登山口は、美杉の若宮八幡宮。
津市の久居から、県道15号線をひたすら走って伊勢奥津を目指します。国道368号線を少し走って、県道695号線に入って終点まで。1時間15分以上かかりました(^^;

ということで、若宮八幡宮に到着したときは12時を遥かに回っていました。
社務所の左脇の雲出川支流の左岸沿いの道を入ります。
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因に、若宮八幡宮の神主さんは大変ご親切な方で、丁寧に対応して下さいました。

しばらく行くと、このような案内板があります。
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その先を橋で右岸に渡り右岸沿いの道を進むと堰堤があり、その先に修験業山への分岐を示す看板がありました。
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看板に従って修験業谷に降りましたが、そこで何と登山道を見失ってしまいました。
2万5000分の1の地形図を見ながら、修験業谷右岸沿いに登って道を探します。しかし、明瞭な道はなく、やむを得ず左岸に渡って、倒木帯の上に這い上がりました。
倒木帯を微妙なバランスで乗り越えて、修験業谷のさらに遡ると、滝が現れました。
沢靴ならそのまま突破することも可能ですが、今日は登山靴。水苔で良く滑りますから、これは登れません。
やむを得ず右の斜面を這い上がるのですが、登路はますます分からなくなりました。
そのまま強引に沢筋を詰めて稜線を目指すことも考えましたが、もしもの場合の撤退の装備、ザイル、シュリンゲ、カラビナなどを持たない身ではあまりにもリスクが大きすぎます。
そうこうするうちに小一時間が経ちました。
風も出て、天気も怪しくなり、三重に来てからの山登りで初めての敗退になるかもしれないが、これはとにかくいったん戻ってみようと退却を始めます。
こうした斜面や沢筋や倒木帯の乗越しを経験された方はお分かりと思われますが、下降は登りよりも遥かに難しい。
ホールドに使えそうな草の根を注意深くまとめて地面に押し付け、ザレた斜面では確実にキックステップを決めながらスタンスを確保し、神経を指先と足先に集中させながら下りました。
時折、効きそうな立ち木や枝を見つけるとホッとした次第です。
漸く、修験業沢への分岐近くまで降りて、もう一度右岸を見ると、さっき私が迷った地点のちょっと手前にテープがあるではありませんか。
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時計は13時40分を過ぎています。
これから修験業山や栗の木岳に登るのはちょっと厳しいかもしれない、と冷静な頭はそう考えますが、山屋というのはどうしようもない人種で、このまま引き下がるのはどうにも我慢がならない。
ガイドブックの記述では、確かここから修験業山までは2時間あまり。
これまでの経験からすれば、7割がけでも余裕だと考えました。
15時くらいに山頂に到達できれば、明るいうちに帰り着くことができるだろう、栗の木岳まで足を伸ばすのは難しいとしても、修験業山だけでも登ろう、そう考えたのです。
一時間超の道草で、体はそれなりに疲れていましたが、テープにしたがって山腹に取り付きます。
しばらく山腹をトラバース気味に進みます。
ミズナ(ウワバミソウ)がありました。
syugendo04.jpg
もうムカゴが付いていますね。
その辺りも少々分かりにくい箇所があり、嫌らしい壁を登って間違ったことに気づく始末(^^;
修験業谷を今度は左岸に渡り返します。
そこからは厳しい登りが続きました。
ところどころにトラロープが張ってあって、木の根や岩をつかんで登るような急登です。
追い立てられるようにガンガン登っていくと、下山して来た熟年のご夫婦に出会いました。
この時間から修験業山に登るのは無理ではないか、かなり厳しい山ですよ、とアドバイスを頂きました。
「こんなに厳しい山だとは思いませんでした」とのこと。
お礼を言って、とにかく先を急ぎます。
尾根に出るとちょっと登りは緩やかになりましたが、僅かでまたまた急登。
三重の山で、こんなにきつい思いをしたのは初めてのことでした。

頑張って登り、一時間弱で「栗の木岳分岐」に到着。
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水を飲み、ヴィダウィンゼリーを食べて一休み。

栗の木岳は次回のリベンジにとっておくことにし、修験業山に向かいます。
登山道にはコバイケイソウやトリカブトが若葉を茂らせていました。
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毒草のコラボ、ですね(^^;

ほどなくして、若宮八幡宮の高宮に到着。
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立派なお宮でした。

そこからいくつかのアップダウンを越えていくと、背後に栗の木岳の姿が見えます。
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うーん、残念。

そして、ここが修験業山。
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三角点と、この落書きのような表示板のほかにはこれといった人工物のない、実に静かな山頂でした。
到着時刻は15時。予定通りです。
稜線上は気持のいい縦走路が続いています。
syugendo10.jpg

ここから往路を引き返すことも考えましたが、2万5000分の1の地形図を見ると、北北東に延びる顕著な尾根があり、これを下れば修験業谷に降りられそうです。
これだけはっきりした尾根なら大丈夫だろうと、これを下ることにしました。
下り始めも結構急な土壁の傾斜でしたが、下るに従い傾斜が増します。
幸い、疎林の尾根でしたので、何とか木に掴まりながら降りることが出来そうです。
しかし、足下は、気を抜けばすぐに崩れそうな土壁の急斜面。
トラロープなどは当然なく、慎重にホールドをつかんでステップを刻み下降しました。

沢の音が聞こえ始め、足下の急斜面の遥か下方に沢が見える辺りで、突然右足の大腿部内側に強烈な痙攣が走りました。
あまりの痛さにうめき声を上げましたが、何しろ剣呑な斜面の途中ですから、坐って伸ばすわけにもいかず、立ち木に掴まりながら右足を開き、足首を上に向けて我慢。体中から脂汗が吹き出ます。
漸く落ち着いたので、再発しないように慎重に降りました。

やっとの思いで修験業沢に到着。16時をちょっと回っていました。
やれやれ助かったと安堵し、泥だらけになった手と顔を洗おうと流れに向かってしゃがんで水をすくいます。
おや、オタマジャクシがたくさんいるじゃないかと思わず微笑んだ瞬間、今度は左足大腿部内側が痙攣(^^;
またまたうめきながら河原の石に腰をかけて、痛みにこらえながら大腿部内側を伸ばします。
その体勢をとっているうちに、右足大腿部内側に痙攣も再発しそうな雰囲気。
痛い痛いと声を上げながら、何とか治めました。

痙攣が再発しないようにそろそろと下りながら、若宮八幡宮の登山口に到着。
何はともあれ、無事に戻ってこられたので、早速、若宮八幡宮にお詣りをしました。
syugendo12.jpg
立派なお社です。
境内も太く大きな樹木にかこまれた立派なものでした。。
syugendo13.jpg

帰り道の運転、痙攣が起きてはまずいので、いつにも増して安全運転に留意し、やはり一時間以上かけて帰り着いたところです。

長年山に登っていることもあり、山をなめてはいけない、ということは肌身に染みて分かっているはずでしたが、こちらに来てからこれまで結構順調に登って来たこともあり、やはり気の緩みがあったのだと思います。
以前は、よほど公園化されたような山でない限り、細引き(30mザイル)、シュリンゲ長短2本ずつ、安全環付きカラビナと普通のカラビナをそれぞれ二枚くらいの装備を持参していたのですが(これだけあればいざというときには懸垂下降も出来ます)、こちらに来てからは、先日の迷岳以外では持っていきませんでした。
迷岳の時は、予めネットなどで情報を集めていたのですが、今回はそれもせず。
地形図があればなんとかなるだろうと、高を括っていたのです。
大腿部内側の痙攣も、筋肉疲労や水分の不足、電解質などの欠乏、気温の急激な変化(冷え)などによって引き起こされたものでしょう。
連日の飲み会で、食べ物も偏り、寝不足が続き、体力が落ちていたことも原因の一つかと思われます。
無事に帰り着きはしましたが、しっかりと反省しなければなりませんね。
因に、そんな状況でしたので、写真などを撮っている余裕はほとんどありませんでした。
いずれ、リベンジに出向くつもりです。
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hirochiki

先週は、お仕事と飲み会でかなりお疲れが溜まっていらっしゃったようですね。
今回は、ちょっとはらはらしながら記事を読み進めました。
とにかくご無事で何よりでしたね。
若宮八幡宮の神様が見守って下さったのかもしれません。
次回は、是非ともベストコンディションで登山に臨まれて下さい。

by hirochiki (2013-06-03 18:27) 

のら人

連日の飲み会! お疲れ様です。
自分も似たような感じです。
明日もスポーツバーで飲み過ぎでしょうね。 勝っても負けても。^^;
流石の伊閣蝶さんでも、痙攣ですか。
時間がタイトでアタックっぽい登り方になると、自分も良く痙攣します。
山は、まったりノンビリが良いのかも知れませんね。・・・と、偉そうな事を言えた義理では無いですが・・・。 ^^;
by のら人 (2013-06-03 20:26) 

tochimochi

伊閣蝶さんでもこのようなことがあるのですね。
連日の飲み会による体調不良、大高巻きのような気を使うルートさらに時間に追われたせいでしょうがちょっと安心(失礼)してしまいました。
私も無理をしないで歩いて行こうと再認識しました。

by tochimochi (2013-06-03 22:22) 

伊閣蝶

hirochikiさん、こんばんは。
ご心配をおかけし、すみません。
年寄りの冷や水を地でいったようなものでした。
仰る通り、若宮八幡宮の神様が守って下さったのかもしれません。
とにかく、これからはきちんと体調と相談しながら山歩きを楽しもうと思いました。
ベストコンディションでリベンジです!

by 伊閣蝶 (2013-06-03 23:43) 

伊閣蝶

のら人さん、こんばんは。
のら人さんも同じような状況とのこと。
勝っても負けてもスポーツバーで飲み過ぎ、とは、もしかしてサッカーのことでしょうか?
痙攣、久しぶりでした。
以前、トレーニング目的で、冬の塔ノ岳の大倉尾根の二往復、などということをやっていたことがありましたが、その折、二往復目の下りの花立で痙攣を起こし、七転八倒したことを思い出します。
あのときは冷えが原因だったと思われますが(^^;
やっぱり山は、まったりノンビリですね。私もどうも余裕がなくてそうもいきませんが。

by 伊閣蝶 (2013-06-03 23:45) 

伊閣蝶

tochimochiさん、こんばんは。
こんな痙攣は10年ぶりくらいです。さすがに参りました(^^;
いい歳なのに、自分の実力を過信していたことが原因でしょう。もちろん不摂生も要因でしょうが。
無理は禁物だなと、私も改めて再認識しました。

by 伊閣蝶 (2013-06-03 23:46) 

Cecilia

大腿部の痙攣、ということはこむらがえりとはちょっと違いますね。
私は妊娠中によくこむらがえりになりましたが、山の上でそのような事態になったらどれほど大変だったかとお察しします。家でこむらがえりになっても誰かがいればまだましですが一人だったら治せそうもないですし。
無事にご帰宅とのことで本当に良かったですね。

by Cecilia (2013-06-07 13:00) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、こんばんは。
ご心配を頂き、ありがとうございました。
大腿部の痙攣、こむらがえりみたいなものです。
痙攣を治すのは痛みを我慢して、その部分を伸ばすしかないのですが、仰る通り、結構辛いものです。
最初の方は急斜面だったので往生しました。
でも、初めてのことではなかったので、なんとかなりましたが。
とにかく、年も年ですからこれからは気をつけるようにしたいと思っています。
by 伊閣蝶 (2013-06-08 22:45) 

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